2021 5つの注目すべき見込Stats (Based on ZiPS)

記事引用元:MLB.com, Andrew Simon, Check out these 5 eye-popping projections (mlb.com)
<記事要約>
・Fanglaphs社のZiPS*により算定されたMLB各プレーヤーの2021 見込Statsについて注目すべき5つのトピックを紹介。

*Projection System。主に過去4年の実績Statsをベースに年齢による成長や衰えも加味した上で翌シーズンの各Statsの予想数値を算定するシステムである(若い場合には3年で計算されることもある。また直近年度であるほどその算定数値に占めるWeightが高くなる)。ZiPSとSteamerが2大Projection systemとされているがその違いの詳細は私カメレオンは把握できていない。(ZiPSの方がやや強気の予想となる?)

※なお2/1現在、コロナ影響により2021シーズンの試合数は不透明であるが、見込は162試合ベースで行われている

5つの注目すべき見込Stats(選手)
前置き:現役選手で別格のMike Troutが見込WARでTopであることは言うまでもないことである。(彼のデビュー年度2012以来の累積WARでTroutは75.0であり、次点であるScherzerの50.4の約1.5倍である。)

①Juan Sotoの打撃Stats
打撃だけに関していえばSotoのStatsは2021においてTroutとほぼ同等となることが見込まれている。

Soto: 640 PA, .305/.420/.595 (1.015 OPS), 37 HR, 105 BB
Trout: 593 PA, .283/.420/.600 (1.020 OPS), 39 HR, 104 BB

パークファクターを考慮に入れた指標であるwRC+ではTroutが164、Sotoが154と明確に2番となる。
また、Sotoの見込打点は141であり、昨年のNL打点王のOzunaやBellingerを上回るStatsである。またMLBでは2013年以来135打点以上を計測した選手はおらず、141打点といえば2009年に計測したPrince Fielder及びRyan Howardまで遡ることになる。Sotoの打点が多く見込まれている背景には出塁率及び盗塁数が多いTrea Tunerが彼の前の打順で打つことの影響も大きい。

②Ronald AcunaがMLBのHR王となる
22歳までのシーズン(累積)でAcunaの81本よりホームランを多く打った選手は、MLB史上で15人しかいない。さらに、もし2020が162試合の通常試合数だったならばAcunaはMLB史上Top3に位置するHR率を計測している。
そして、2021シーズンでは、AcunaがAlonsoの41本を上回る43本のホームランを打ちMLBのトップになると見込まれている。なお、OPSではTrout, Sotoに続く3位で.958と見込まれている。
AcunaがHR王となる見込みのインパクトはその若さにある。23歳より前にHR王となった選手は1993年のJuan Gonzalezまで遡ることになり、1994年以降のHR王の平均年齢は29.5歳であり、2019年のAlonsoが24歳と最も若い。

③Lucas Giolitoが投手で最も多くのWARを計測する
ZiPSによるGiolitoの2021シーズンにおける各Stats見込
・イニング数:180 (MLB7位)
・勝利数:16(MLB1位タイ)
・奪三振数:248(MLB2位)
・防御率:3.00(MLB2位)

⇒総合指標であるWARは5.8となりMLB1位となる。(もちろん、Cole、Bieber、deGromをも上回るという意味である)

ZiPSの開発者であるDan Szymborski氏は、この要因を、既にMLB Topクラスである奪三振率(33.7%, 2020)が彼の26歳という年齢の若さを考慮するとまだ伸びる可能性があることに拠るもの、と説明している。

④Gleyber Torresに関しては心配いらない
2018シーズン(21歳)及び2019シーズン(22歳)の累積でwRC+ 123、HR数62本という好成績を残したTorresは2020シーズンのレギュラーシーズンではwRC+106と成績を落とした。しかしながら、これは42試合の出場試合数による記録であり、好調だったポストシーズンの成績も含めたStatsは.309(打率)/.434(出塁率)/.531 (長打率)となり申し分のない成績となる。
ZiPSでは、2021のレギュラーシーズンにおいて単に復調するだけでなく、年齢を考慮するとより伸びると見込んでおり、OBP (.364), wRC+ (133) and WAR (4.4)のキャリアハイを計測するとしている。これはTatis Jr.と並んで野手では13番目の高さ(WAR)である。

⑤SDのブルペン Austin L. Adamsが飛躍する
SDがその先発陣を強化したのはご存じのとおりであり、WAR 投手 Top50内にいる5人によるローテーションが組まれる。一方で、YatesがTORに、RosenthalがFAになったブルペンに関してはこれまで補強を行っていない。
この理由は、まだPomeranz及びPaganがいることに加え、このAdams(29歳)がいることによるものではないかとされている。Adamsは2020シーズンにAustin Nolaを獲得したトレードのパッケージに含まれSEAから獲得した選手である。Adamsは2019 9月に痛めた靭帯のケガの影響で2020シーズンはほとんど投げいないが、しかしそれ以前に彼が計測した、圧倒的なスライダーによる、空振り率及び奪三振率はMLBのトップクラスであった。
ZiPSはそのイニング数は少なめに見積もっているものの(約41イニング)、K/9(9イニング当たりの奪三振数)は14.4(MLB5位)、防御率は3.05(MLB11位 おそらく規定投球回を満たない選手を含むランク)としている。ただし、コントロールは悪く、BB/9(9イニング当たりの与四球数)は5.7となっている。彼がもし健康であるならば、2021シーズンにおけるSDブルペンのカギを握る選手になるだろう。

<感想>
Sotoが現役選手の中で最も高い打撃能力を持っているであると感じる。コンタクト、パワー、選球眼、全てのレベルが高い。また良い場面で打つことにも長けており、特段苦手らしいコースも見当たらない。Troutもやや衰え始めていることもあり順調にいけば打撃Stats No.1はSotoになるのではないかと思う。懸念点は彼の後ろを打つのが誰か?という問題。2020シーズンは短くあまり浮彫になっていないようにも思うが、2019シーズンまではSotoの後ろはRendonが打っていた。Rendonクラスの強打者が後ろにいないとSotoも勝負逃げられる傾向になるだろう。それはそれで四球数が多かったかつてのTroutのようではあるが。
Acunaはムラが大きくHR数を量産できるかは何ともいえない。そもそも彼がHR数を最重視していない気もする。
Giolitoは良い投手であるもののサイヤングコンテンダーになれるかな?ア・リーグもナ・リーグも中地区が投高であるのでその条件は満たしていると思うが、2020シーズンのように同地区のみでレギュラーシーズンを戦うことになるかもまだわからない中何ともいえない。そもそもf-WARが三振率を重視しているのでWARがTopになる予想なのだろうと思う。良い投手は現在ナ・リーグの方が多く、確かにGiolitoはア・リーグ サイヤングの有力候補であるとは思う。
Austin Adamsは見たことないけど注目はしたいと思う。ただ、これも三振率に着目し過ぎた数値であるように思う。リリーバーもやはりコントロールがかなり重要だと思うし。SDはGoreとか将来SPで活躍するであろう選手を今シーズンはリリーバーで使っていくんだろうと予想。

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